日々トレーニングに励むアスリートの皆さんへ。練習時間には限りがある中で、いかに効率的に筋力と持久力を向上させるかが重要になります。
今回は、最新のスポーツ医学研究に基づいた、時間効率を最大化する筋トレ戦略として、呼吸筋トレーニング「IMST」をご紹介します。
「もっと記録を伸ばしたい!」
「ライバルに勝ちたい!」
「限界を突破したい!」
そんな熱い思いを持つアスリートを、IMSTは強力にサポートします。
呼吸筋を鍛える「IMST」とは? – その効果とメカニズム
IMST (Inspiratory Muscle Strength Training) とは、呼吸筋、特に横隔膜を鍛えるトレーニング方法です。
横隔膜は、肺の下にあり、呼吸の際に重要な役割を担っている筋肉。
横隔膜が弱くなると、呼吸が浅くなり、十分な酸素を体内に取り込めなくなります。
その結果、持久力低下やパフォーマンス低下に繋がることも。
IMSTは、専用の器具を使って横隔膜に負荷をかけることで、筋肉を強化していきます。
IMSTで期待できる効果
- 持久力向上: 呼吸筋が鍛えられることで、酸素摂取量が増加し、持久力向上に繋がります。
- 心肺機能強化: 心臓や肺の機能が向上し、より効率的に酸素を体内に取り込めるようになります。
- 呼吸効率向上: 横隔膜の動きがスムーズになり、呼吸が楽になります。
- 疲労回復促進: 酸素供給量が増えることで、疲労物質の排出が促進され、疲労回復が早まります。
- 集中力アップ: 呼吸が深くなることで、リラックス効果が高まり、集中力アップにも繋がります。
IMSTで持久力アップ!科学的根拠を解説
IMSTの効果は、多くの研究で実証されています。
権威のある学術誌「Experimental Gerontology」に掲載された論文「Time-efficient, high-resistance inspiratory muscle strength training for cardiovascular aging」[1] では、高強度IMSTが時間効率の良い健康法として、中高年の心血管機能改善に効果的である可能性を示唆しています。IMSTが血圧を下げ、血管内皮機能を改善する効果、継続的な実践の重要性を示しています。
血管内皮機能は、血管の拡張・収縮をコントロールする機能。
IMSTによって血管内皮機能が改善されると、筋肉への酸素供給がスムーズになり、持久力向上に繋がると考えられています。
IMSTがアスリートにもたらす効果
IMSTはアスリートのパフォーマンス向上に非常に効果的なトレーニング方法です。特に、持久力が求められるマラソンや水泳、自転車競技などのアスリートにとって、IMSTは必須と言えるでしょう。IMSTによって呼吸筋が強化されると、酸素摂取量が増加し、持久力向上に繋がります。また、心肺機能の向上にも効果が期待できます。さらに、IMSTは肉体的負荷が低いため、オーバートレーニングのリスクも少なく、他のトレーニングとの併用もしやすいというメリットがあります。
種目別!IMSTトレーニングメニュー例
IMSTのトレーニングメニューは、体力レベルや目標に合わせて調整する必要があります。
ここでは、マラソンランナーのためのレベル別トレーニングメニュー例をご紹介します。
初級者向け
- トレーニング頻度: 週2~3回
- 負荷: 30~40% PIMAX (最大吸気圧)
- 回数: 10回×3セット
- 休息: セット間は1分間の休憩
中級者向け
- トレーニング頻度: 週3~4回
- 負荷: 50~60% PIMAX
- 回数: 15回×3セット
- 休息: セット間は1分間の休憩
上級者向け
- トレーニング頻度: 週4~5回
- 負荷: 70~80% PIMAX
- 回数: 20回×3セット
- 休息: セット間は1分間の休憩
PIMAX (最大吸気圧) の測定方法
IMSTの負荷は、PIMAX (最大吸気圧) を基準に設定します。
PIMAXは、専用の測定器を使って測定することができます。
測定器は、スポーツ用品店やオンラインショップで購入できます。
トレーニングのポイント
- 正しいフォームで行う: IMSTは、正しいフォームで行うことが重要です。参考動画などを参考に、正しいフォームをマスターしましょう。
- 負荷を徐々に上げていく: 最初から無理な負荷をかけると、怪我をする可能性があります。体力レベルに合わせて、徐々に負荷を上げていきましょう。
- 呼吸に集中する: IMST中は、呼吸に意識を集中しましょう。
- 違和感を感じたら中止する: 痛みや息苦しさなど、違和感を感じたら、すぐにトレーニングを中止しましょう。
注意点: オーバーワークを防ぎ、安全にIMSTを行うために
IMSTは、比較的安全なトレーニングですが、やりすぎは逆効果になることも。
- オーバーワーク: 毎日IMSTを行うと、呼吸筋が疲労し、オーバーワークになる可能性があります。トレーニング頻度を守り、適切な休息を取りましょう。
- 体調不良時: 風邪や発熱など、体調が悪いときは、IMSTを控えましょう。
- 持病: 呼吸器疾患 (喘息など) や心臓疾患など、持病がある場合は、医師に相談してからIMSTを行いましょう。
まとめ: IMSTで、自己ベスト更新を目指そう!
IMSTは、アスリートにとって、持久力向上や心肺機能強化に効果的なトレーニング方法です。
科学的根拠に基づいたIMSTトレーニングで、自己ベスト更新を目指しましょう!IMSTは、アスリートのパフォーマンス向上に貢献する、新しいトレーニング方法です。科学的根拠に基づいたIMSTトレーニングで、自己ベスト更新を目指しましょう!
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